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2009/08/21

<総合>韓国上場企業の第2四半期業績・不況のトンネル脱出

  • 韓国上場企業の第2四半期業績・不況のトンネル脱出

 昨秋のリーマン・ショック以降、業績が大幅に落ち込んでいた韓国の上場企業が不況のトンネルを脱出した。韓国取引所と韓国上場社協議会の集計によると、有価証券市場で12月決算上場企業は、今年第2四半期(4―6月)に前期比で売上高は5%と微増ながらプラスに転じ、営業利益が2倍、純利益は8倍以上に回復、106社が黒字転換した。株価は世界金融危機前の水準に戻っており、GDP(国内総生産)も第2四半期には前期比2・3%とプラス成長を記録している。今回の主要企業の業績好転も景気回復を反映した形となった。

 有価証券市場に上場された12月決算法人629社のうち比較可能な569社が今回の集計の対象になった。まず売上高が214兆6017億ウォンを記録、前期比5・05%増加して景気の回復傾向を示した。特に注目すべきは、営業利益が13兆3663億ウォンと104・7%増加し、純利益も14兆8391億ウォンで746・2%急増した点だ。

 この点について取引所関係者は、「為替安定と株価反騰、構造調整による費用節減努力の効果が大きかった」と説明、「今後も業績改善は持続する見通しだ」と楽観した。また、「通貨危機の時と比べ、企業の体力が格段に強くなっている。衝撃にも揺るがず、反転速度も早かった」との指摘もあった。

 種別では電機・電子と非金属、電気・ガスの営業収支が前四半期比で黒字に転じ、金融(892・9%増)やサービス(同77・5%)、運送装備(同59・0%)の利益伸長が目立った。逆に、化学(マイナス20・9%)、機械(同21・0%)は利益が減少し、運輸・倉庫は赤字状態が続いた。

 10大グループ別では明暗が交差する。LG(304・26%増)と現代自動車(同241・54%)、サムスン(同232・71%)の営業利益は大幅増となったが、ポスコ、SKは大幅減少。韓進は赤字から抜け出せなかった。

 これら上場企業の業績を前年同期比でみると、売上高(マイナス2・64%)、営業利益(同31・38%)、純利益(同2・64%)ともまだマイナスだ。10大グループでみても、昨年水準をすべてが上回ったのは、唯一ロッテだけだった。

 一方、店頭市場のコスダック上場企業859社も、売上高が前期比11・89%、営業利益と純利益がそれぞれ17・66%、147・41%増加する好業績をあげ、130社が黒字転換した。