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2012/11/23

<総合>外国人観光客1000万人突破

  • 外国人観光客1000万人突破①
  • 外国人観光客1000万人突破②

    1000万人目の観光客となった中国人母子(中央)

 韓国を訪問する外国人観光客が21日、1000万人を突破した。年間では1130万人に達する見通しだ。崔光植(チェ・グァンシク)・文化体育観光部長官は「外国人観光客1000万人突破は、韓国が観光先進国の仲間入りをしたという象徴的な意味がある」と述べ、世界10位圏の観光立国に跳躍することを誓った。韓国は2020年の外国人観光客2000万人突破を目標にしているが、現在のペースでいけば2017年に繰り上げ達成も期待される。

 文化体育観光部、韓国観光公社、韓国訪問の年委員会、仁川国際空港公社はこの日、仁川国際空港で「外国人韓国客1000万人突破」記念セレモニーを行った。

 崔長官は、1000万人目に入国した中国人観光客の李婷婷さん(女性、28)に花束と記念碑を贈呈した。母子で上海から来た李さんは「普段から韓流ドラマをよく見ている。韓国の食べ物や化粧品にも関心がある」と語った。

 今年10月までの中国人観光客は244万人に達し、前年同期比29・5%の急増ぶりで、日本人観光客の300万人(14%増)に迫る勢いだ。特に、7月以降は月30万人を超え、日本人観光客を上回り、外国人観光客トップを占めた。米国人観光客も5・8%増の60万人。東南アジアからは9・7%増の150万人が訪れた。

 今年の観光収入は143億㌦の見通しで、07年の61億㌦の2倍以上だ。

 外国人観光客は1961年に1万人を突破し、78年に100万人、2000年に500万人を突破した。昨年は979万人だった。

 文化観光研究院によると、外国人観光客1000万人の入国で生じる生産誘発効果は22兆6400億ウォンと推定され、雇用効果も39万人に達する。

 最近の外国人観光客急増は、韓流効果が大きい。韓国観光公社は「K-POPやドラマなどを中心とした韓流ブームが観光客増加に大きな影響を与えた」と説明した。

 また、医療観光や国際会議、展示会などの高付加価値観光も貢献している。今年の医療観光客は15万人、クルーズ観光客は25万人に達する見込み。5年前に比べ、それぞれ9・3倍、6・9倍の驚異的な増加だ。

 国際会議開催件数も07年の268件から昨年には469件に増え、世界6位の開催国となっている。今年も3月に核サミットを開催するなど国際会議の開催による外国人訪韓数を増やしている。

 韓国観光公社の李参(イ・チャム)社長は「いまや韓国が持つゆとりと文化を再発見して発展させ、世界を魅惑させる段階にきた」と強調した。

 世界で最も外国人観光客が多いのはフランスで、次いで、米国、中国、スペイン、イタリア、トルコ、英国、ドイツの順だ。韓国は今回の1000万人突破で世界で20位圏、アジアでは中国、マレーシア、香港、タイ、マカオ、シンガポールに次ぐ7位の観光大国になった。

 量的増大だけでなく、質的向上も急がれる。韓国産業がGDP(国内総生産)に占める比率は5・2%(昨年)で、世界平均の9・1%を下回る。