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2012/02/10

<総合>トルコとFTA交渉、上半期妥結

  • トルコとFTA交渉、上半期妥結

    ギュル大統領(右)と戦略的パートナーシップに関する覚書に署名、握手する李明博大統領

 トルコを国賓訪問した李明博大統領は、ギュル大統領、エルドアン首相と首脳会談をもち、上半期(1―6月)中に両国間のFTA(自由貿易協定)交渉の妥結をめざすことで一致した。また、トルコ国内の原子力発電所を韓国が建設する方向で交渉を再開することを確認した。これにより、両国は、第4回FTA交渉を早期に開催するとともに、原発交渉を再開することになった。

 李大統領は5日、イスタンブール市内でエルドアン首相主催の昼食会に出席した後、同首相と会談。FTA締結が両国の経済交流拡大に必要不可欠だという点で一致。上半期中の交渉妥結に合意した。

 両国間のFTA交渉で、商品部門では意見の隔たりはないが、サービスと投資部門では違いがあり、両首脳は先に商品部門を交渉することにした。青瓦台(大統領府)関係者は「農水産物に関しては大きな障害はない」と説明した。韓国にとって対トルコ輸出の関心品目は、自動車などの工業製品で、トルコはクルミなどの堅果類やマグロ、オリーブの輸出に関心を持っている。

 また、両首脳はトルコ国内の原発建設でも協力を確認した。トルコは福島第1原発事故を契機に、昨年11月にフランスで開催したG20(主要20カ国・地域)首脳会議の際に、エルドアン首相が李大統領に原発交渉再開を要請したとされる。

 首脳会談でエルドアン首相は「友好国の韓国が原発2基を建設してほしい」と要請した。これで韓国は黒海沿岸のシノップ原発4基のうち、2基の事業に参加できる足がかりをつかんだ。

 李大統領は翌6日、首都アンカラでギュル大統領と会談し、両国の友好関係を発展させ、協力を深める戦略的パートナーシップを樹立することで一致した。

 この首脳会談でも、トルコの原発事業に対する交渉再開を確認するとともに、FTAの上半期中妥結で一致した。

 また、インフラ建設分野で第三国市場に共同進出することに合意。両大統領は今後、韓国の技術とトルコの地理的ネットワークを結合し、中東や中央アジア、東欧などの市場攻略に乗り出すことにした。

 一方、両国の財界人との懇談会で李大統領は、トルコ側からイスタンブール・ボスポラス海峡の海底トンネル建設を要請された。

 李大統領のトルコ国賓訪問を機に、トルコの20億㌦相当の火力発電所建設事業に韓国企業が参加する見通しだ。韓国のSK E&Sと韓国南東発電は6日、トルコ国営電力会社(EUAS)と、アフシン・エルビスタン地域での火力発電所建設事業に関するMOU(了解覚書)を締結した。

 今回の首脳会談を契機に、韓国とトルコの経済力が急進展する見通しだ。トルコはアジアとヨーロッパにまたがる地域の国であり、イスラム世界で最も発展した国である。そのような国との協力強化は大きな意味がある。

 トルコの人口は7400万人。その60%が35歳以下の「若い国」であり、一人当たりGDP(国内総生産)は1万㌦を超え、8%台の経済成長を続けている。

 今回の首脳会談で2つの大きな成果があった。まずFTA早期妥結。韓国とトルコのFTAは08年に研究が始まり、10年4月から政府間交渉が3回行われた。昨年、両国間の貿易は58億8900万㌦(輸出50億8500万㌦、輸入8億400万㌦)を記録、前年比38%の高い伸びを示した。韓国にとって、トルコは21位(前年29位)の貿易相手国に浮上した。

 FTAが締結されれば、自動車及び部品、電子製品、合成樹脂、建設重装備、船舶などの輸出増大が期待される。