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2000/10/20

<鳳仙花>◆ノーベル平和賞と韓半島◆

 金大中大統領のノーベル賞受賞のニュースが世界を駆け回った。「南北和解の突破口をつくり、韓半島の緊張緩和と平和定着に寄与した人物」と外信は一斉に打電した。これは、韓半島に平和が到来したことを世界が認定したことを意味する。

 米国のABCなどテレビメディアは、「さる6月の南北頂上会談を成就させ、これを基盤に最近では金正日総書記が事実上ナンバーツーの趙明禄軍事委員会副委員長を米国に派遣、関係改善に合意したことなどは、いずれも金大統領の貢献であり、金大統領のノーベル平和賞受賞は予定されていた」と伝えた。朝米関係改善にも貢献したという評価だ。

ノルウェーのノーベル賞委員会は、大きく2つの授賞理由をあげた。一つは、韓国と東アジア全体において民主主義と人権を追求した業績。もう一つは、「太陽政策」を採用、北朝鮮との平和と和解を促進した業績で、世界はこの後者の方を特に注目した。同委員会のゲイル委員長も、「最近の南北和解を急進展させたことが決定的な授賞背景として作用した」と述べている。

 半世紀に及ぶ敵対関係に終止符を打ち、南北和解を実現させた初めての南北頂上会談は、まだ記憶に新しい。世界的にも、今年最大級のビッグニュースだ。いつ戦争が起こるかも知れない韓半島から戦火から遠ざけるところまできた。だが、究極的な平和のためには南北統一を実現しなければならない。そして平和的に統一が実現したとき、今度は韓民族全体にノーベル平和賞が贈られるのはないか。民族が英知を結集して、一日も早く統一を実現してほしい。(S)