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2001/07/13

<鳳仙花>◆韓日関係のきしみ◆

 金大中大統領は、10日の閣議で「日本は国民に真実を教えなければならない義務があり、我々にはそれを要求する権利がある」、また「歴史歪曲は絶対に容認できず、日本側に最後まで是正を要求する」と強い姿勢を示した。韓国の国民も、日本政府の誠意のない態度に失望し、反日感情が急激に高まっており、韓日関係に暗雲が漂い始めた。

 これほどまでに韓国が歴史教科書を問題にし、是正を要求しているのは、95年に村山元首相がアジア諸国に謝罪談話を発表し、また98年の韓日新パートナーシップで小渕元首相が、日本は過去の歴史を反省し、過ちを二度と繰り返さないという誓いを示したにもかかわらず、本音と建て前を使い分けする姿勢に以前と変わらぬ日本の姿が見えるからである。

 小泉首相は8月15日に靖国神社に参拝し、それから打開策を探ると明言しているが、戦犯を合祀している靖国への参拝は過去の戦争を肯定することにつながり、アジア諸国は納得しないであろう。

 戦前の歪曲された歴史教育によりいわれのない差別と侮蔑を受け屈辱に長い間泣いた在日の歴史は忘れられない。

 日本は韓日パートナーシップ宣言を思い出してほしい。そこには①21世紀の善隣友好協力関係を構築するためには、両国が過去を直視し相互理解と信頼に基づいた関係を発展させること②両国の特に若い世代が歴史への認識を深めるために多くの関心と努力を払う必要がある――と明記されている。(A)