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2007/10/26

<鳳仙花>◆夢広がる日韓交流まつり◆

 韓日両国の市民が、それぞれの地域の伝統文化を披露して交流を深める「日韓交流おまつり2007イン・ソウル」が20・21日の2日間、ソウル支庁前広場や清渓川一帯を会場に行われ、両国の民族芸能団体など62団体、約1800人が舞台公演やパレードを繰り広げ、集まった約10万人の観客を楽しませた。

 このイベントは、2005年の「韓日友情年」をきっかけに両国の交流を深めようとスタートしたもので、3回目となる今年は、ソウル市の全面的協力を得て規模が拡大した。このようなスケールの韓日交流は珍しく、今後も継続し、年中行事として定着することを期待したい。

 西洋のカーニバル(祭り)は、宗教色が濃く、仮装行列やダンスが主体だが、韓国や日本には風土色豊かでバラエティーに富んだ祭りが多い。今回も、日本の竿灯(秋田)、花笠踊り(山形)、山鹿灯籠(熊本)などの伝統芸能が登場し、約400人の生徒を抱えるソウル日本人学校による「よさこいソーラン踊り」も祭りを盛り上げた。韓国からも、珍島太鼓、鳳山仮面踊り、固城農謡、朝鮮通信使パレードなどが参加し喝采を浴びた。

 こういった祭りの文化は、韓日の宝であり、今後の交流に大いに活用していってほしいと思う。「日韓交流おまつり」によって、初めて日本の祭りに接し、ファンになった韓国人も多いと聞く。これまでは、ソウルでだけ実施されてきたが、これを日本でもやってはどうだろう。韓国にも素晴らしい祭りがあるのに、これを知らない日本人が多いのはもったいない。韓日で交互に実施すれば、新たな交流の場となり、観光客の誘致にも役立つと思う。

 さらに将来、韓日に中国を加えて東アジア3カ国の祭りに昇格させれば、互いの文化を知り、交流を深める絶好の舞台となるに違いない。これが実現すれば、リオ、ベネチアなどのカーニバルに匹敵する世界的な祭りになることも夢ではないだろう。(G)