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2009/10/02

<鳳仙花>◆鳩山新政権と国連の人権勧告◆

 先週ニューヨークで開かれた国連総会は、世界の注目を集めた。米国のオバマ大統領がブッシュ政権時代の一国主義から国連重視の姿勢を打ち出し、64年の国連の歴史で初めて核問題に絞った安保理を主宰し、全会一致で「核兵器のない世界」をめざす決議を採択した。日本の鳩山由紀夫首相も、二酸化炭素排出量25%削減を世界に約束して話題を呼んだ。

 国連は、第2次世界大戦の反省に立ち、「国際平和の維持、経済や社会に関する国際協力の実現」を目的にしている。「人権の追求」も設立目的の一つだ。

 そのために人権委員会を設置し、世界各国の人権侵害の訴えを取り上げて改善を促してきた。人権委員会は2006年に人権理事会に格上げされ、数多くの民族紛争や虐殺事件にも対処してきた。

 また一方で、先進国内部の差別問題に対しても、勧告を行っており、日本政府に対しても、在日外国人の人権問題について何度も言及し、改善を促している。

 具体的には、在日韓国人など外国籍の子どもたちに対する差別事件の調査と権利擁護の取り組み、外国人学校に対する権利保障、国籍条項により年金が給付されない在日高齢者への救済措置、マイノリティー(少数者)の政治参加の権利などである。

 差別が起きた文化的・歴史的背景を明らかにするとともに、具体的解決のための国内法の採択に取り組むよう、国連は人権状況改善の勧告を行ってきた。また日本の取り組みの遅さについても言及している。これ以外にも、旧日本軍によって「慰安婦」にさせられた韓国人女性に対する謝罪と補償など、完全な解決を求めている。

 国連中心の時代を切り開くには、各国が国連の活動に協力することが必要だが、国連の人権勧告に対しても真摯に対応していくことが求められよう。「友愛」を掲げる鳩山首相のリーダーシップにも注目したい。(L)