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2009/12/18

<鳳仙花>◆「縮む世界経済と韓日」の連載を終えて◆

 今年は経済の年だった。本紙は年初から「縮む世界経済と韓日」と題して経済学者ら有識者16人から見解を聞いたが、インタビュー連載を終えて感じたのは、経済展望に対する見方の違いはあっても、韓日間で様々な分野の協力が必要であり、国際社会で共同対処すべき時代にきたとの認識で共通していた点だ。韓日協力が重要だという共通メッセージの意味を考えてみたい。

 読み返してみて、韓日協力に最も熱心だったのは、日韓経済協会の飯島英胤会長だと思えた。飯島会長は、「今回の不況から、世界がネットワークで結びついており、各国の経済が相互依存関係になっているのを学んだ」と全体状況を踏まえ、「これからは経済共同体を視野に入れ、保護貿易を避けながら行動する必要がある。日韓協力はその前提になる」とし、何よりも双方の信頼構築が大切だと説いた。

 他の方々も「アジアの中で経済発展の度合いを含め、一番類似性の高いのはやはり日本と韓国だ」「中国を含めた韓日中の世界経済のウエートは確実に高まっている」という認識で一致しており、環境共同体や関税同盟という具体的提唱もあった。そのためにも、お互いが大切なパートナーであることを認識して学び合う必要がありそうだ。

 本紙が以前、韓国に進出している日本企業のトップや駐日韓国企業のトップらに韓日経済関係のあり方を聞くシリーズを掲載したことがあるが、その時もみなが異口同音に韓日両国は今後もっともっと協力関係を密にしていくべきだと言っていた。国際会議など国際社会の場に出れば、韓日双方とも一番親近感がもて、「世界の中では最も信頼のおける仲間」との実感があるようだ。

 今回の世界経済危機は、韓日関係のあり方を考える良い機会にもなったといえる。世界で最も生産性を高めることに成功した韓日、それに中国など東アジア諸国。経済統合や共同体議論が起こっている今、韓日両国は世界における両国の位置を見極め、堅固な協力体制を築く努力を強めるべきではないか。(S)