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2012/08/24

<鳳仙花>◆障害者スポーツ通して共生社会を◆

 世界中を興奮させたロンドン五輪が閉幕したが、今度は29日から9月9日までロンドンパラリンピックが行われる。障害者の子どもを持つ親にとって、五輪以上にパラリンピックが家族に勇気を与えてくれるだろう。

 韓国は13競技に149人の選手団が参加し、金メダル11個以上・総合13位以上を目指している。北朝鮮も今大会で、パラリンピックに初参加する。障害を乗り越え全力でプレーする各国の選手たちの姿に、五輪とはまた違う感動が呼び起こされると期待したい。

 パラリンピックは1948年、第2次世界大戦で脊髄を負傷した兵士たちのリハビリの一環として始まった。その後、リハビリから国際スポーツ大会へと発展し、第1回パラリンピックは1960年にローマで開催され、現在に至っている。そのパラリンピックは、各国の障害者福祉を前進させる役割も果たしてきた。

 韓国でも88年にソウルパラリンピックが開かれ、国内の障害者福祉への関心を高める契機となった。しかし、障害者問題への関心はまだまだ足りないのが現状だ。

 ロンドン五輪では総合5位に入り、堂々のスポーツ大国となった韓国。障害者スポーツ、障害者福祉でも先進国入りが求められている。

 韓国では来年1月29日、知的障害者のスポーツ祭典「スペシャルオリンピックス冬季世界大会」が平昌市と江陵で開催される。

 スペシャルオリンピックスは、成績よりも知的障害者の自立と社会参加に主眼を置いている。開催を通して、知的障害者に対する社会の理解が深まることを期待したい。また2018年には平昌で冬季パラリンピックも開催される。

 両大会開催を通して、障害者福祉と共生社会への関心が世界的に高まる契機としてもらいたい。在日社会からもパラリンピックで活躍する選手が現れてほしい。(L)