ここから本文です

2014/07/18

<鳳仙花>◆韓国の少子高齢化対策◆

 最近、産業研究院が「人口競争力指数の国際比較」という興味深い報告書を発表した。それによると、韓国の人口競争力指数は、OECD(経済協力開発機構)加盟国中、2030年には21位へと現在より4ランク下がると予想している。人口競争力指数とは、高齢化による人口構造の変化が経済・社会に与える影響を評価したもので、韓国は少子高齢化が急速に進み、扶養費用の負担増などで経済活力が萎えるという警告だ。

 一方、船橋洋一氏が設立した一般財団法人の日本再建イニシアチブが昨年発刊した「日本最悪のシナリオ 9つの死角」は、核テロなどと共に死角の一つに「人口衰弱」を挙げた。少子高齢化により日本社会で世代対立が深まり、50年には若者が福祉費用の大部分を受領する高齢層に対する不満からテロを敢行する極限状況になるという仮想シナリオだ。少子高齢化は多方面に深刻な弊害をもたらす重大問題だという警鐘である。

 日本に劣らず韓国の少子高齢化問題は深刻度を増している。韓国の合計特殊出生率(一人の女性が生涯に産む子供の平均数)は昨年1・19人で世界最低水準だ。かつては大家族が当たり前だったが、現在では夫婦世帯や単身世帯が半数を占めている。26年には65歳以上の人口が20%を超え、超高齢化社会に進入する。さらに50年には37・4%と3人に1人以上の老人社会になると予想されている。

 これまで無策であったわけではない。05年に「低出産・高齢社会基本法」が成立し,それに基づいて「低出産・高齢社会基本計画」が策定され、出生率回復へさまざまな政策が実施されてきた。だが、出生率が依然と世界最低水準であり、成果が上がっているとはいえない。より抜本的で包括的な対策が必要なようだ。

 産業研究院は「韓国は人口高齢化の影響が経済に最初に現れ、次いで社会領域に拡大する。人口競争力を強化するための国家レベルの戦略が必要だ」と指摘しているが、同じ課題を抱えている韓日は、深刻化する少子高齢化対策を一緒に講じていく政策協力が必要ではないか。(S)