「平和の息吹、アジアの未来」をスローガンに、第17回仁川(インチョン)アジア競技大会がきょう開幕する。
同大会は、4年に1度開かれるアジア最大のスポーツの祭典だ。アジア45カ国・地域から選手・役員約1万4000人が参加して技を競う。韓国がアジア大会を誘致するのは、1986年ソウル、2002年釜山に続いて3度目だ。10月4日まで16日間の日程を成功裏に終えてほしい。
開催国である韓国選手団の規模は過去最大だ。全36競技に選手831人、役員237人の計1068人を派遣する。前回の広州アジア大会では、韓国は金メダル76個を獲得し、4大会連続総合2位に入った。今大会では金メダル90個以上、5大会連続総合2位を目指している。
アジア大会は中国が常勝の1位で、韓国と日本が2位争いをする構図だ。日本は2020年東京オリンピックの前哨戦として、これまで以上にアジア大会に力を入れているが、韓国は開催国のプライドにかけて、総合2位を何としても確保したいところだ。
北朝鮮から選手・役員273人が参加することも、大きな意味がある。02年釜山アジア大会で話題となった女性応援団が不参加なのは残念だが、スポーツを通した南北交流が進展することを願いたい。
仁川市を世界にアピールする契機にもしたい。仁川市は歴史的史跡が多数残り、ユネスコ世界文化遺産への登録を目指す江華島(カンファド)、最先端の松島(ソンド)国際都市など、過去と未来を一目で見ることができる。大会期間中には市内各地で数多くのイベントも予定されている。今後の観光活性化につながる大会になってほしい。
そして大会スローガンが示すとおり、アジアの平和・結束・発展を強く訴える大会にしたい。アジアは世界面積の約3分の1、人口は6割の約40億人を誇る。しかし、経済発展が遅れたり、紛争状態の国・地域も多々ある。アジアのより良い未来を確信する大会になることを願う。(L)