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2022/01/28

<鳳仙花>◆腎移植に貢献する韓国人姉妹◆

 腎移植は腎臓の機能が低下した人のために、新しい腎臓を手術で移植することによって腎臓の機能を回復させる治療法だ。腎移植には親族が腎臓を提供する生体腎移植と、亡くなった人から腎臓を提供してもらう献腎移植があるが、日本では親子などの生体腎移植が腎移植全体数の9割以上を占め、献腎移植は1割に満たないという。

 その献臓移植を姉妹で行った韓国人がいる。がん闘病の末、5日に亡くなった朴オクスンさん(70)さんと姉のオクナムさん(76)だ。

 オクナムさんは、91年に韓国で初めて他人の腎臓病患者に自身の腎臓を移植した朴ジンタク牧師の話を聞いて、自らも腎臓提供を決意。92年に腎臓を寄贈した。オクナムさんは「腎臓病で透析を続けないと生きられない女子高生を見て、私の体の一部を与えて彼女の大切な命を生かせるなら当然移植しなければならないと感じた」という。

 オクスンさんは、姉の生き方に大きな影響を受けた。自身も腎臓提供の登録を行い、99年3月、20代女性に生体腎移植を行った。

 姉妹は腎臓移植後も「愛の腎臓寄贈本部」などで活動し、腎臓移植の広報活動を積極的に行った。


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