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2012/02/24

<Korea Watch>韓国食文化の本場「全羅道料理」を味わおう

  • 韓国食文化の本場「全羅道料理」を味わおう①

                     ◆トッカルビ◆

  • 韓国食文化の本場「全羅道料理」を味わおう②

    ◆全州ビビンバ◆

  • 韓国食文化の本場「全羅道料理」を味わおう③

    ◆クルビ◆

  • 韓国食文化の本場「全羅道料理」を味わおう④

                     ◆アサリ粥◆

  • 韓国食文化の本場「全羅道料理」を味わおう⑤

 韓流ブームで日本でもすっかり市民権を得た韓国料理。韓国でも特に食通を唸らせる料理が多いのが全羅道。全羅道は湖南平野の豊富な穀物や山菜、海産物など、他の地方に比べて産物が多く、料理の種類も多様だ。多彩で奥深い全羅道料理の魅力に迫る。


◆トッカルビ◆

 潭陽の名物料理「トッカルビ」。牛肉と豚肉を細かく刻み、ハンバーグのようにして炭火で焼き上げた料理。トッカルビという名称には、「焼き上がった形がトック(餅)のように見える」「作り方がトックをつく様子に似ている」など諸説あるが、韓国では古くから食べられていた料理で、かつては宮中で王が好んで食べたと言われている。

 通常のカルビと比べて餅のように食感が柔らかいトッカルビは、塩、胡椒、ショウガ汁などで下味をつけ、よくこねた上で、醤油、砂糖、ゴマ油などを混ぜ合わせて作った調味ダレで焼く。

 潭陽にはトッカルビの専門店が数多くあるが、現在では全羅南道全域に専門店があるほか、ソウルなどでも高級料理として、宮中料理店や韓定食店などのコース料理の一品として出されることも多い。


◆全州ビビンバ◆

 全州ビビンバは、朝鮮王朝時代には、平壌の冷麺、開城の湯飯(スープをかけたご飯)とともに、朝鮮3大料理と言われ、現在では無形文化財となっているなど、韓国を代表的する料理の一つとなっている。

 ビビンバの「ビビン」は「混ぜる」という単語が変形したもの、「バッ」は「ご飯」という意味で「混ぜご飯」ということになる。あたたかいご飯の上に肉、ワラビ、ゼンマイ、モヤシ、ほうれん草、キュウリ、ニンジンなどのナムル、そして卵などを彩りよく盛り付け、食べる前に真っ赤なコチュジャンとよく混ぜて食べる。韓国ではスプーンで食べるが、よく混ざるように、箸を使うのがコツだ。


◆クルビ◆

 日本ではあまり食べる機会のないイシモチだが、韓国では「クルビ」と呼ばれ、高級魚として扱われ、特に霊光産のクルビは高級品として知られる。韓国では塩をふったイシモチを数カ月かけて天日干しにしたものを焼いて食べる。

 普段の家庭の食卓に上がることはそれほどなく、ソルラル(旧正月)やチュソク(秋夕)といった名節時に親戚用などに贈答品として市場、スーパーなどに並ぶ。

 霊光の法聖浦には、イシモチを出す食堂が多く、特に西海岸高速道路が開通して以来、訪れる観光客が急増した。クルビ専門の食堂があちこちに増え、互いに競争し合うようになったため、次第におかずの量が増え、一つの膳に数十種類のおかずが並ぶ。最近は輸入物も多く、ぜひ霊光で本場のクルビを味わってみてはいかが。


◆アサリ粥◆

 西海岸沿いに面した扶安は「アサリ粥」が美味しいことで知られている。海岸線は干潟で囲まれており、アサリ、ハマグリなどの貝類が多くとれるなど、海からの恵みが豊富だ。

 扶安名物の「アサリ粥」は、たくさんの新鮮なアサリと、扶安平野の粘り気のある米を入れて煮こむ。

 胃に優しく、食欲が増進され、疲労回復にもってこいの健康食として親しまれている。薬味には、ニンジン、緑豆など、さまざまな野菜を使い、高麗人参を入れるので貝の生臭さもなく、あさりの旨みを味わえる。