ここから本文です

2013/09/13

<Korea Watch>積極的経営で不況に対応、サムスン経済研・企業の危機克服戦略を分析

  • 積極的経営で不況に対応、サムスン経済研・企業の危機克服戦略を分析

    建設中のサムスン電子半導体工場

◆危機を成長の機会と捉え事業構造を転換◆

 サムスン経済研究所はグローバル企業の危機克服戦略を分析した。核心内容は、事業構造の変化、異業種での新ビジネス模索、より有利な地域へ生産基地を移転、新興市場に注力、既存の技術・製品を融合し、新しいものを作り出す――などの戦略だ。

 実際に韓国主要企業が推進する危機克服策も同様の動きを見せている。

 サムスングループは2010年にLED(発光ダイオード)、太陽電池、自動車用電池、バイオ製薬、医療機器の5つを核心事業に選定したが、遅々として進まず推進動力を喪失した。そのため、当面は既存の主力事業である半導体とディスプレーに集中し、積極的な投資で不況脱出を図る計画だ。とりわけサムスン電子は、昨年より1兆ウォンほど多い24兆ウォンを今年の設備投資に投入すると決めた。サムスン電子が積極的な投資に乗り出したのは、半導体事業への確信が生じたためとみられる。昨年頃からスマートフォンが中国、インド、ブラジル、ロシアなど世界の新興市場に普及、世界中の関連企業がスマートフォン事業に参入した。これを受け、サムスン電子メモリー事業部の第2四半期の営業利益率は20%を超えた。実際に同社の投資のほとんどは、半導体、ディスプレー分野に集中している。24兆ウォンの設備投資額のうち13兆ウォンは半導体で、6兆5000億ウォンはディスプレーだ。

 現代・起亜自動車グループは親環境自動車の開発に全力を挙げている。電気自動車とハイブリッド、水素燃料電池車などで早々に競争力を確保することで、今後10年間グローバル自動車市場で生き残るという判断からだ。


つづきは本紙へ