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2014/10/31

<Korea Watch>揺らぐサムスン共和国 第9回                                                                  日韓産業技術協力財団 石田 賢 氏

  • 揺らぐサムスン共和国 第9回

◆業績暗雲、5大有望事業は視界不良◆

 秋夕(旧盆)を過ぎたころから、韓国の経済面はサムスン電子の第3四半期(7―9月)の動向に耳目が集まっていた。第2四半期(4―6月)の落ち込みから、どこまで深みに陥るのか、との憶測が囂(かまびす)しかったからだ。

 サムスン電子は第2四半期の営業利益が7兆1900億ウォンに低下し、2年ぶりに四半期の営業利益が8兆ウォン台を下回った。大きな関心は第 3四半期の営業利益がマジノ(要塞)線とも言われていた4兆ウォン台を死守できるかどうかに関心が集まっていた。

 サムスン電子の実績が悪化する最大の原因は、スマホ事業を含む無線事業部の不振にほかならない。無線事業部がサムスン電子の営業利益の 60~70%を占めており、この事業部の実績急降下は、サムスン電子に多くを依存するサムスン電機、サムスンSDIなどグループ企業の業績悪化を直撃する。

 年間4億台以上のスマホ生産を前提として投資したベトナム第2工場(年産1億2000万台)は年内に適正稼働に入れるか、またシステムLSI工場、AMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)工場などの稼働率を落とさなければならない事態だ。これら稼働率の低下は、スマホの生産コストの上昇、AMOLEDとシステムLSIの赤字拡大を招く。さらに現在進行しているドル高・ユーロ安は、サムスン電子の欧州ビジネスが、部品・素材の調達をドルで決済し、ユーロで資金回収している構造であることから、そのまま収益を圧迫することになる。


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