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2015/03/06

<Korea Watch>揺らぐサムスン共和国 第12回                                                                  日韓産業技術協力財団 石田 賢 氏

  • 揺らぐサムスン共和国 第12回

◆巨額投資、半導体への賭け②◆

 京畿道平澤への巨額投資の決定には李在鎔サムスン電子副会長が深く関与していた。電力などのインフラ整備が当初計画より1年早められた背景には、2014年7月、李副会長が南景弼・京畿道知事の就任祝いを兼ねて会った時、知事に対して、半導体工場を誘致する意向があれば、中国・西安の半導体工場(14年5月稼働)を見学するように助言したことがキッカケといわれている。中国が至れり尽せりのインフラ整備でサムスンの半導体工場の誘致を勝ち取ったのを受けて、南景弼・京畿道知事はTFチームを設置し、政府と連携して早々に高徳産業団地のインフラ整備計画を打ち出し、政策と合致する雇用創出と地域経済活性化を旗印として、李副会長に早期投資を促したといわれている。現在、平澤市は副市長を7班専任TFチームの団長とし、工場建築の許認可、基盤施設を設置するためのサポートなど合計23分野に対して行政的支援を惜しまない体制を作り上げた。これに関連して高徳産業団地に入居するサムスン電子は、この2月に入居契約を締結した。

 半導体への巨額投資を決めたものの、問題は何を作るかである。DRAMとNANDフラッシュなどメモリー半導体分野では、世界最高の競争力を保持している。15年の全世界DRAM市場規模は前年より14%増の528億2800万㌦と予想されているが、サムスン電子は14年第3四半期基準42・3%(アイサプライ資料)の市場占有率から、今年50%台に上昇すると見込まれている。

 課題は非メモリー事業の苦戦で、半導体全体の売上高ではインテルとの差はなかなか縮まらない(図表①)。一方のインテルはPC新規需要とビッグデータ市場の恩恵を受け成長している。


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