ここから本文です

2016/07/22

<Korea Watch>増加するショッピング観光客

◆現代研究研が報告書、訪韓外国人の特徴を分析◆

 現代経済研究院は報告書「訪韓ショッピング観光客の特徴と示唆点」を発表した。ショッピングが目的で訪韓する外国人観光客が増加し、関連産業の売上高が拡大し、国内の観光業界内におけるショッピング、観光の重要性が高まっている。ショッピング観光客とは訪韓目的や動機がショッピングと回答した外国人観光客を指す。本稿では、2011~15年の間に訪韓ショッピング観光客の状況からショッピング観光活性化のための示唆点を導き出す。

 外国人観光客全体におけるショッピング観光客の割合は、11年の36・6%から15年には46・9%に拡大した。これによりショッピング観光客は、11年の263・7万人から15年に475・7万人に増加したと推定される。また、ショッピング観光客が支出した額は、11年の40・7億㌦から15年には98・0億㌦と2倍以上に増加した。

 ショッピング観光客の特徴は、中国などアジア7カ国の割合が95%に達し、一般観光客の62 %に比べ非常に高い。15年基準のショッピング観光客のうち中国人観光客の割合が64・1%と最も高く、以下日本(13・6%)、香港(6・0%)、台湾(5・4%)、タイ(3・4%)と続いた。ショッピング観光客は一般的な観光客と比べて2人以上で韓国を訪問するケースが多い。15年訪韓のショッピング観光客が一人で旅行した割合は13・0%で、一般観光客の44・2%に比べ低い。一方、2人以上で一緒に旅行したショッピング観光客の割合は85%を上回り、こうした傾向は過去5年間維持されている。

 ショッピング観光客は、比較的多くソウルと済州を訪問し、特に済州地域の観光選好度が上昇している。15年基準のショッピング観光客のソウル、済州地域への訪問率は、それぞれ84・3%、23・4%を記録し、一般観光客の73・4%、13・6%よりも高い。特に済州地域を訪問するショッピング観光客の割合は、11年12・8%から15年には23・4%に拡大するなど、ショッピング観光客の済州地域への訪問率が過去5年間で上昇している。

 ショッピング観光客は韓国観光のうち、特にグルメ観光を楽しむ割合が高いことが分かった。グルメ観光を主な観光目的として選択したショッピング観光客の割合は、15年に62・6%を記録し、一般観光客(33・4%)と比べ非常に高く、テーマパークへの訪問や美容関連のビューティー観光に対する関心も高い。

 ショッピング観光客の支出構造の代表的な特徴は、宿泊費の支出を削減し、ショッピング費用を増やしているという点だ。


つづきは本紙へ