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2020/11/27

<Korea Watch>揺らぐサムスン共和国 第81回                                                              国士舘大学経営学部客員教授 石田 賢 氏

◆生産体制の再構築を急ぐサムスン電子◆

 サムスン電子の中国脱出は2018年から既に始まっていた。この背景には、中国の賃金上昇が継続的に生産コストを押し上げていること、最近では米中貿易摩擦が激化していることで加速するなど、中国におけるビジネス環境が悪化していることが要因として挙げられる。その他、中国で生産された製品を米国向けに輸出するビジネスに関税が付加されるなど制約がかかったことと、中国市場そのものに右肩上がり一辺倒から見直す動きが出てきたこと、ベトナムやインドなどの制度やインフラが整い中国に代わる生産拠点として整備されてきたこと、などから中国拠点から脱出する動きが加速していた。


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