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2020/01/17

<オピニオン>転換期の韓国経済 第119回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

  • 転換期の韓国経済 第119回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

    むこうやま・ひでひこ 1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より(株)日本総合研究所勤務、現在調査部上席主任研究員。中央大学経済学部兼任講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など。

  • 転換期の韓国経済 第119回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

◆日本のサプライヤーへの影響注視を◆

 今年の韓国経済をみていく際に注目したいのが、半導体と自動車業界の動きである。半導体は韓国の輸出(ならびに設備投資)の牽引役であり、需要の回復が期待されている。他方、自動車業界は近年厳しい状況が続いてきたが、現代自動車は急ピッチで改革を進めており、その成果が表れ始めた。

 2019年は世界経済の減速と米中貿易摩擦の影響により、輸出額が前年比10・3%減(速報値)、とりわけ全体の約2割を占める半導体は25・9%減と急減した。

 輸出額の大幅減少は、半導体や石油製品などの市況品の価格下落によるところが大きい。実際、GDPベースの財輸出は18年10~12月期、19年1~3月期に前期比マイナスとなった後、4~6月期、7~9月期と2期連続でプラスである。

 今年は半導体を軸に、輸出の回復が期待される。それを裏づけるように、韓国貿易協会が


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