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2021/04/23

<オピニオン>韓国経済講座 第237回                                                        アジア経済文化研究所 笠井 信幸 筆頭理事

  • 韓国経済講座 第237回                                                        アジア経済文化研究所 笠井 信幸 筆頭理事

    かさい・のぶゆき 1948年、神奈川県横浜生まれ。国際開発センター研究員、ソウル大学経済研究所客員教授、秀明大学教授。アジア経済文化研究所筆頭理事・首席研究員、育秀国際語学院学院長

  • 韓国経済講座 第237回                                                        アジア経済文化研究所 笠井 信幸 筆頭理事

◆皆が行くからうちも?◆

 人口移動は人々の正直な心根を表す。世界人口増加の契機となった1760年代~1830年代(英経済史家ジョンストン)の英産業革命を期に、それまで人類誕生以来一定数を保ってきた人口数が急増し、彼らは生活手段を求めて首都圏、工業地域へ向かった。以降国内人口移動と国民生活の相関は現在へと続いており、そこには人々の少しでもいい暮らしがしたいという切実な心根が潜んでいる。ソウル首都圏に流入する人たちの動機は「仕事のため」、「教育のため」、「住宅のため」等が殆どである。他方ソウル首都圏から流出する理由は「自然環境のため」、「家族のため」というが、本音は住宅費高騰で生活費が圧迫されているからである。2000年6月に統計庁が出した『この20年間の首都圏人口移動と今後の人口見通し』で示された意見である。


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