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2022/02/18

<オピニオン>転換期の韓国経済 第144回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

  • 転換期の韓国経済 第144回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

    むこうやま・ひでひこ 1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より(株)日本総合研究所勤務、現在調査部上席主任研究員。中央大学経済学部兼任講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など

  • 転換期の韓国経済 第144回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

◆今後の韓国経済3つの課題◆

 韓国の2021年の経済成長率は4・0%(速報値)と比較的高い成長率になった。マイナス0・9%に落ち込んだ前年の反動によるところが大きいが、政府の景気対策と輸出の回復が寄与した。今年は3%程度の成長が見込まれているが、以下に指摘するような短期、中期、長期の課題が存在している。

 まず短期的にはインフレ対策である。エネルギーや食料品、原材料などの価格上昇により、消費者物価指数(CPI)は昨年10月以降3%以上の上昇が続いている。

 ウォン安の影響もある。インフレ圧力と家計債務を抑制する目的で、韓国銀行は昨年8月から今年1月にかけて3回の利上げを実施した。


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