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2015/02/20

<フォトニュース> 世界最大の円筒型FPSO完成

世界最大の円筒型FPSO完成

 現代重工業が世界最大となる100万バレル級の円筒形FPSO(浮体式生産貯蔵積出設備)を完工し、発注元に引き渡すためノルウェーに向け出港した。FPSOは、深海から原油をくみ上げ、精製後に貯蔵する海上プラントで、海に浮かぶ石油精製所と呼ばれている。

 「ゴリアテ」と命名されたこの原油生産設備は直径112㍍、高さ75㍍、重量5万9000㌧の大きさで、風や潮流、波など外部からの衝撃を分散させることで従来船舶型より海上環境から受ける影響が少ないと評価されている。7月末までにノルウェー北部ハンメルフェストから北西85㌔離れたゴリアテ海上油田に設置され、原油の生産を開始する。

 現代重工業は今回の設備を2000年にノルウェーのENIノルゲAS社から26億㌦で受注した。これまで超大型FPSOを9基建造し、世界市場の60%を占めている。1600㌧級のゴリアテクレーン2基と長さ490㍍、幅115㍍、高さ13.5㍍の専用ドックも備えている。