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2002/06/21

<在日社会>関西で在日信組統一

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    近畿産業信用組合の本店(旧関西興銀本店)が17日にオープンした(中央が兪奉植会長)

 近畿産業信用組合(兪奉植会長、長谷川昌三理事長)は17日、一昨年12月に破たんした信用組合関西興銀の事業を譲受し、併せて本店を大阪市天王寺区の旧・関西興銀本店に移した。

 本店前で多数の関係者や報道陣が見守る中、若手職員が近畿産業の応援歌や信念を元気に披露。続いて兪奉植・同信組会長や兪炳宇・駐大阪韓国総領事、金宰淑民団中央団長ら来賓がテープカットを行った。

 長谷川理事長は「関西興銀の破たんは地域社会や在日の皆さんに多大な影響があった。早期の金融秩序の維持、回復は懸案だった。先駆的存在で業界、地域社会でも存在価値がある。規模のメリットを享受できる」とあいさつ。

 理事長は今月末に退任し旧・住友銀行出身の岸田誠二氏が就任の予定。また、パーティで兪会長は大口の出資者に謝意を表すとともに「二度と同じ過ちを繰り返さない。透明化、民主化を推し進める。銀行もタクシーも同じサービス業だ」と強調した。

 譲受したのは再雇用359人、20カ店、預金2511億円、貸出金1584億円、預金取引先17万5100件、貸出先2671件で、同時に預金保険機構からの贈与6834億円、RCCの資産買取1483億円が同日実施された。

 これで総預金約4000億円、自己資本率は7.5%で全国第3位の信組になる。また、営業エリアは一気に近畿2府4県と岐阜県に広り、民族系金融機関としては最大規模になる。