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2003/09/12

<在日社会>第84回全州国体 在日選手団131人参加

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    金宰淑・民団中央団長(左)から全州国体在日選手団団長の委嘱を受け、握手する鄭進氏

 10月10日から16日まで韓国・全羅北道で開催される「第84回全国体育大会」に出場する在日同胞選手団の記者会見が10日、東京・南麻布の韓国中央会館で開かれた。在日選手団は総勢200人(選手団131人、顧問・参観団69人)。フェンシングで今年のインターハイ個人2位に入った文孝光君(18、法政第二高校3年)、全国高校野球選手権で京都大会でベスト8に進んだ京都韓国学園野球部など、注目選手、チームが参加する。

 今国体の大会テーマは、「心を開いてひとつに 力を合わせて世界に」。昨年のサッカーワールドカップ(W杯)で使用された全州W杯競技場を主会場に、7日間の熱戦が展開される。

 大韓体育会が主催し、選手団2万5000人(選手2万人、役員5000人)、競技種目40種目(正式38種目、試範2種目)の大イベントだ。

 在日選手団は海外部門で2001年まで4年連続優勝、昨年は準優勝に輝くなど毎年好成績を収めている。

 仁川大会に続いて選手団団長に選ばれた鄭進・民団中央本部副団長は、「全州は父の故郷でもあるので感慨深い。選手たちが思う存分力を発揮できるよう環境づくりに努め、在外同胞部門で総合優勝を飾りたい」と抱負を語った。鄭団長は野球、空手の経験があるスポーツマンでもある。

 注目選手を見ると、まずフェンシングの文孝光選手があげられる。小学校1年からフェンシングを始めて、現在は法政二校3年生。2002年全国高等学校選抜大会で優勝、同年インターハイ個人8位、団体2位、今年は関東高等学校フェンシング大会個人優勝、インターハイ個人2位の堂々たる成績をあげている。

 韓国国体は公式参加でなく体験参加となっているが、昨年は韓国国体の王者と非公式試合を行い、9対10の僅差で敗れる接戦を繰り広げた。今年も非公式試合ではあるが、フェンシング強国の韓国選手との試合を楽しみにしている。

 日本フェンシング界からは帰化をして日本代表にとの要請があるが、文選手は「太極旗を胸につけて五輪を目指したい」と話している。2000年シドニー五輪・フェンシングでアジア初の金メダリストとなった金ヨンホ選手が、文選手の目標だ。

 海外部門ボウリングに出場する宋一柱さん(53)は青年会福岡本部会長を経て、民団福岡支部支団長、民団福岡県本部副団長など民団活動に専念してきた。99年から韓国国体にチャレンジし、同年総合優勝、2001年、2002年と3人チームで金メダルを獲得。今年もチームを引っ張り、団体戦3連覇を目指す。

 京都韓国学園野球部は99年4月に部員2人だけで創部。直後に部員が14人に増え、同年公式戦初デビューしたが0対34で大敗。しかし2001年に初勝利をあげると、2002年夏はベスト16、今年も同大会で8強に進出するなど急速に力を付けてきた。

 また今年の京都大会では、開会式で李良剛主将が韓国語を交えて選手宣誓を行い、話題を集めた。