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2006/09/29

<在日社会>第19回東京国際映画祭・オープニングで『王の男』

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         初日上映の『王の男』。12月に全国公開される

 第19回東京国際映画祭が10月21日から29日までの9日間、六本木ヒルズ(港区)とBunkamura(渋谷区)をメイン会場に開催される。韓国映画はオープニングで「王の男」が上映されるなど6本。協賛企画のコリアン・シネマ・ウィーク5本、東京国際女性映画祭での1本と合わせて12本が上映される。

 東京国際映画祭の華である特別招待部門では、韓国で大ヒットし社会現象ともなった◆『王の男』(イ・ジュンイク監督)が、特別上映される。

 16世紀初頭の朝鮮朝。絢爛豪華な宮廷で、実在した狂気の暴君に大道芸で挑んだ2人の男を描く。韓国では動員1300万人を記録し、大鐘賞(韓国版アカデミー賞)10部門受賞の話題作だ。

 同じく特別招待作品の◆『あなたを忘れない』は2001年1月、JR山手線新大久保駅のホームから転落した乗客を救おうと、線路に飛び降りて犠牲になった韓国人留学生・李秀賢さんの短い青春を描いた作品。

 李さんの勇気を忘れないようにと韓日有志で作られた「あなたを忘れない」製作プロジェクトによる韓日合作映画。日本ロケも話題に。

 コンペティション部門の◆『浜辺の女』(ホン・サンス監督)は、新作のシナリオがなかなか書けず行き詰まっている映画監督が、美術スタッフとその彼女を伴い小旅行に出かける。そして3人の関係は当然のごとく変化し始め…。

 アジア映画の優秀作品を紹介する「アジアの風」部門には、『家族の誕生』(キム・テヨン監督)、『青燕』(ユン・ジョンチャン監督)、『夏が過ぎゆく前に』(ソン・ジヘ監督)の3本が出品。

 ◆『家族の誕生』は、本当の家族ならざる者たちによる碕家族の誕生鷺を描く。韓国ナンバーワンの演技派女優といわれるムン・ソリ主演。

 ◆『青燕』は、韓国初の女性パイロットになる夢をかなえるため、東京・立川で航空機操縦を学んだ女性の物語。韓国で人気を博した日本人女優、笛木優子(ユミン)も出演している。

 ◆『夏が過ぎゆく前に』は、ソウルに一時帰国したパリ在住の29歳のヒロインと、中年男、若き青年の寡黙で繊細な三角関係を描く。

 韓国文化院主催の「コリアン・シネマ・ウィーク」は、今年で6年目。今回は10月22日から25日まで、Bunkamuraシアターコクーンで開催。「様々な家族の絆」をテーマに、韓国の多様な家族の姿が描かれた5作品を上映。

 ◆『お母さん』(ク・ソンジュ監督)は、乗り物酔いのため28年間、自分が住む町を離れたことがない母が、娘の結婚式に出席するため80㌔も離れた木浦まで歩いていこうとする最中に起こるハプニングを描く。

 ◆『散策』(イ・ジョングク監督)は、小さなレコード店を経営するヨンフンが、大学時代からの3人の友人とともにフォーク・コンサートを開く準備中に、ある女性と知り合ったことで波紋が生じる姿を映し出す。

 ◆『みんな、大丈夫』(ナム・ソノ監督)は、かつては有名舞踊家で、今は町内の舞踊教室を運営する女性が、痴呆の父の介護、映画監督を夢見る無職の夫、9歳の息子を抱えて苦闘する姿を描く。

 ◆『家門の危機』(チョン・ヨンギ監督)は、やくざの息子とエリートの女性検事の恋愛によって大騒動が起こるというコメディー作品。

 ◆『ファミリー』(イ・ジョンチョル監督)は、3年の刑期を終えて出所した女性が、年老いた父と幼い弟が暮らす家に戻るが、厳しく接することしか出来ない父との関係に悩む姿を描く。

 他に協賛企画の「第19回東京国際女性映画祭」で、「家族」という社会的システムに疑問を持ち、完全なる一個人としての自分を獲得するために苗字を捨てたキョンスン監督のドキュメンタリー映画◆『ショッキング・ファミリー』も上映。

 韓国映画の力量を示す話題作がそろった。