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2010/07/23

<在日社会>婦人会中央全国大研修・全国7カ所2000人参加

  • 婦人会中央全国大研修・全国7カ所2000人参加

    婦人会中央全国大研修(右から4人目が余会長)

 在日韓国婦人会中央本部(余玉善会長/ヨ・オクソン)の全国大研修会が、6月3日から7月13日にかけて7ブロックで開かれ、約2000人が参加した。余玉善会長に研修の成果について聞いた。

 同研修では毎年、様々な分野から講師を招いている。今年の講師陣は10人。鈴木宗男衆議院議員は、韓国人の人情味あふれる性格などに触れながら、日韓友好への思いを語った。

 豊臣秀吉の朝鮮侵略時に連行された陶工の子孫である第15代沈寿官さんは、400年間の一族の歴史、韓日の未来への期待を述べた。

 また、今年が韓国併合100年となるのを受けて「新たな100年を見つめて」と題した鄭夢周(チョン・モンジュ)・民団中央事務総長の講演も行われ、鄭総長は「平和・人権・教育・福祉・共生の未来を築こう」と強調した。

 余会長は、「今年は講義数を昨年までの4コマから3コマに減らしてより集中した。参加者の意識も高く、認識を共有できた」と振り返った。

 東北ブロックの主管は北海道、中国・四国ブロックは高知で、どちらも両本部の強い希望によるものだった。

 中国・四国ブロックは約200人の参加者のうち、約50人が初参加だった。高知(徐恩卿会長/ソ・ウンギョン)からは12人が参加。徐会長は、シオモニ(義母)が高知の婦人会会長を務めていた約30年前に、韓国から嫁いできた。2代に渡る会長職だ。

 東北ブロックでは北海道が動員を伸ばすなど、約200人が参加した。秋田、岩手、山形などは韓国から嫁いだ40~50代の初参加が増えた。

 余会長は、「高知や東北など、結婚して日本に来たニューカマー(新規入国者)の女性が婦人会に出てくれるようになった。同胞同士のつながりが増えて、彼女たちも喜んでくれるし、組織活性化にもつながる」と高く評価した。

 婦人会では今後、次世代育成とともに、福祉活動に力を入れていく。

 余会長は、「一人暮らしの在日高齢者などを訪ね、料理や洗濯などを手伝い、話し相手になっている。これまでも行ったが、さらに力を入れたい。また次世代育成は長年の課題だ。3、4世の参加を促し、より信頼される婦人会にしていきたい」と締めくくった。