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2010/01/15

<在日社会>在日のつながり大切に!各地で在日新成人誕生

  • 在日のつながり大切に!各地で在日新成人誕生①

    民団大阪の成人式には87人の新成人が出席した

  • 在日のつながり大切に!各地で在日新成人誕生②

                 沈 竜輔さん

 11日の成人の日を前後して、全国の在日韓国民団県本部などで在日青年の成人式が行われ、在日新成人が社会に向けて飛び立った。

 新成人が成長したこの20年を振り返ると、在日社会では91年、協定永住3代目以降の「法的地位」問題が韓日両政府の協議で解決し、特別永住の資格を得た。指紋押捺制度も廃止された。また在日韓国民団が日本定住を鮮明に打ち出すなど、日本定住志向が一段と進んだ。

 95年の阪神大震災では在日同胞密集地も大きな被害を受けた。一方、在日と日本人が共に助け合うなど共生が芽生えた。

 2002年、サッカーのワールドカップ韓日共催大会が行われた。その後には『冬のソナタ』に代表される韓流ブームが到来するなど、韓日は友好を深めた。そして現在、在日社会が多様化し、4、5世も出現する時代に大人への第一歩を踏み出すことになった。


 ◆在日の誇りを持つ◆ 沈竜輔さん(シム・ヨンポ、兵庫医療大学2年生)

 「薬学部で学んでいて、将来は薬剤師を目指している。小学校に在日の児童向けの民族学級があり、そこで本名やルーツを学んだので、自分がコリアンという自覚は子どもの時からあった。大学に入ってから第2外国語で韓国語を学んでいる。中学の時にW杯韓日共催があり、その後韓流ブームもあったが、一方で政治的にはいろいろな問題が起きて、気になっていた。在日のつながりを大切にし、在日としての誇りを持って生きていきたい」