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2011/04/08

<在日社会>東日本大震災・韓国で義援金約58億円に

  • 東日本大震災・韓国で義援金約58億円に①

    韓国では募金活動が大きな盛り上がりを見せている

  • 東日本大震災・韓国で義援金約58億円に②

    あすか信用組合の李永植・理事長㊨が鄭進・民団中央団長に義援金を伝達

 3月11日に発生した東日本大震災から4週間が経った。韓国では被災者支援の義援金が、4月3日時点で大韓赤十字社の約23億円など、全体で約58億円になった。現在も途切れることなく支援が続いている。在日社会でも被災者支援が継続して行われている。

 東日本大震災が起きた直後から、韓国では「がんばれ日本!」キャンペーンが全国で繰り広げられ、被災者支援の輪が大きく広がっている。

 大韓赤十字社に集まった義援金は、4月3日時点で約302億ウォン(約23億円)にまでなった。

 他団体の義援金などを含めると、韓国ではこれまで約747億ウォン(約58億円)が集まっている。募金活動はさらに広がりを見せている。

 韓国の自治体も支援に動いている。ソウル市は被災者に対し、ミネラルウォーター10万本と毛布、洗面具、下着類、医薬品などを送った。医療関係などボランティアの派遣も計画している。

 江原道・束草市は、姉妹都市を結んでいる島根県米子市に代表団を派遣し、「東日本大震災の被災者支援に」と義援金約55万円を市関係者に手渡した。

 また京畿道果川市の官文初等学校は、生徒が書いた被災者を激励する手紙130通を、被災地宛てに寄託した。

 さらに香港で2日に開かれた被災者支援コンサートには、韓国、日本、香港などアジアの俳優・歌手など200人以上が参加した。香港出身の人気俳優ジャッキー・チェンさんの呼びかけで行われたもので、大震災犠牲者に黙とうを捧げた後、岩手県出身の詩人、宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」をもとに作った歌を参加者全員で合唱した。約2億円の義援金が集まった。

 在日社会では、あすか信用組合から李永植理事長が民団中央本部を訪れ、鄭進団長に義援金3000万円を伝達した。同信組では、災害復旧支援融資をスタート、被災者の生活支援と被災地の復興の手助けを行う予定だ。

 在日世界韓人商工人連合会の金一雄会長、金建治直前会長らは被災会員らを訪問し、見舞金を伝達した。また被災者支援の募金活動を開始した。

 東北の被災地域の在日同胞は約2万人。民団は7日、対策本部を置いている東京からも応援部隊を派遣、宮城県塩釜で1000人規模の大規模炊き出しを実施した。

 一方、義援金伝達の輪も広がっており、呉賛益(オ・チャニク)・美浜社長は出身地の福島県いわき市に、金昭夫(キム・ソブ)・金嶋観光グループ会長は茨城県に1000万円を、それぞれ伝達した。