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2011/12/16

<在日社会>賞・地に舟をこげ、梁 裕河(ヤン・ユハ)さん受賞

  • 賞・地に舟をこげ、梁 裕河(ヤン・ユハ)さん受賞①
  • 賞・地に舟をこげ、梁 裕河(ヤン・ユハ)さん受賞②

 在日女性の文芸活動を支援するため、2006年に発足した「在日女性文芸協会」が制定する「賞・地に舟をこげ」の今年度受賞者が、梁裕河さんの「アリョン打令」に決まった。

 梁さんは東京生まれの在日2世で、母親は日本人。「武蔵野女性史」編纂委員など務めている。受賞作の「アリョン打令」は、母と娘二代の人生を描きつつ、在日の歴史に触れた意欲作。アリョンとは、「懐かしい、恋しい」という意味の韓国語。

 選者の一人で作家の澤地久枝さんは、「非常に書きなれた文章で、とくにユーモアがあることに感心した」と評した。

 高英梨・在日女性文芸協会代表は、「在日女性の記憶を記録し、次世代へ伝える同賞創設の目的にかなっている」と述べた。

 梁さんは、「10年ほど前から近隣に住む在日の女性たちから話を聞いてきた。それぞれが『在日』であることの重みをかみしめながら生きてきた。それを語り継いでいきたい」と語った。授賞式は来春開催予定。

 同作品は「在日女性文学 地に舟をこげ」第6号(社会評論社)に掲載。ほかにも亡くなられた在日の詩人「宗秋月さんを悼む」、小論「女と家族と仕事」(朴和美)など掲載。