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2004/02/06

<トピックス>故高円宮殿下が見た韓国 -第36回-

  • 高円宮妃殿下

                     高円宮妃殿下

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    サムスン電子の水原工場のショールームで。右から高円宮妃殿下、高円宮殿下、韓龍外・サムスン文化財団社長(当時、サムスン電子生活家電社長)

◆ サムスン電子で ◆

 サムスン電子の水原工場のショールームで。右から高円宮妃殿下、高円宮殿下、韓龍外・サムスン文化財団社長(当時、サムスン電子生活家電担当社長)(写真:上)

 水原(スウォン)にある三星電子のショールームと工場を見学しました。宮様はご幼少の頃から、機械にとてもご興味がおありだったようで、家でもよく新しいものをお持ち帰りになっては、配線をいろいろ変えて「遊んで」いらっしゃいました。ワープロもコンピューターもかなり早い時期に使いこなされ、ITフェアなどにも毎年足を運ばれるほどでしたので、この工場見学はとても楽しみにしていらしたようです。

 私の頭はデジタル化に対応できていないので、ほんの一部しかよくわからなかったのですが、宮様は目を輝かせて説明に聞き入っていらっしゃいました。私が工場で唯一鮮明に記憶しているのは、作業するロボットがどこかかわいく、健気に見えたことですが、その前に訪れたショールームではたくさんの事が印象に残っております。

 まず立派な会議場でビデオを見てから、三星電子の社長さんにショールームを案内していただきました。とても広い部屋に最新のテレビやビデオシステムが並んでおり、幾つかついていたものから判断すると画像がとてもよかったので、去年ぐらいから話題になっているシステムだと思われます。私は日本ではあまり目にすることがない、三星の携帯電話を興味深く見せていただきました。デザインがとてもかわいい、丸っこいもの、カロリー計算のできるものなど、若い女性をターゲットにしたものが多かったように思います。

 この写真は韓龍外社長とデジタルカメラで写真を撮ってもらっているところです。実は、展示してあるカメラに、宮様のカメラのメモリースティックを入れてみたところ、出てこなくなってしまい、スタッフが後ろで懸命に取り出している最中に撮った記念写真です。ちょっとした失敗談も、時がたつと、大切な思い出のひとつになるものなのですね。日本でもデジタルカメラを使う人が主流になりつつあるようで、友人などは、従来のカメラだと写真がちゃんと撮れているかどうか確認できないので不安になる、と申します。ちなみに、私はまだフィルムで撮っていますが、あのメモリースティックに画像が何十枚も入るといわれる方が落ち着きません!

 最後に展示してある冷蔵庫を見ました。扉にコンピューターがはめ込んであるもの(常に電源の入っている製品を一緒にしたそうです)やテレビが付いているものもありました。そして、韓国ならでは、と感激したのがキムチ冷蔵庫!主婦、そしてお嫁さんが家電製品の中でいちばん欲しい物ナンバーワンだそうです。専用の冷蔵庫だとにおいが他の食品に移らず、適当な温度で長く品質を保つことができるのが人気の理由とか。韓国の方は野菜をよく召し上がると伺っておりましたが、キムチ冷蔵庫のサイズを見て妙に納得してしまいました。(高円宮妃殿下)