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2004/01/01

<トピックス>故高円宮殿下が見た韓国 -第32回-

  • 高円宮妃殿下

                     高円宮妃殿下

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     釜山タワーの中から写真を撮られる高円宮殿下

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     カメラに収まった釜山港

◆ 釜山タワー ◆

 釜山タワーの中から写真を撮られる高円宮殿下(写真:上)とカメラにおさまった釜山港(写真:真ん中)

 この写真は龍頭山(ヨンドゥサン)公園にある釜山タワーに上った時のものです。地上120メートルから釜山が一望でき、夜景は特にきれいだと聞きました。ワールドカップということもあってか、子供連れの方や、若いカップルで賑わっていました。

 宮様はとても機械類にお詳しく、わが家の電気製品、コンピューター関係のすべてを「担当」して下さっていました。よくこのようにカメラとビデオ両方を駆使なさって、旅行や記念の集まりなどいろいろ記録を撮っておられたので、これはまさに「典型的なお姿」とも申せましょう。何気なくなさっていらっしゃいますが、意外とやってみると難しいものです。

 この時お撮りになった釜山タワーからの眺めでは、赤い釜山大橋がとても印象に残っております。これは釜山港開港100周年を記念して造られたもので、夜はライトアップされている、と伺いました。その向こうにあるのが影島(ヨンド)で、お天気のよい日はその先に対馬が見えるそうです。また、右の方に行くとチャガルチ市場があります。

 このほか宮様は展望台にあるかわいくて新しいデザインの赤い電話器や、ちょっと変わった占いのマシーンなどの写真をお撮りになりましたが、そのご様子を地元の新聞やテレビカメラがまた撮影していたので、狭いところで民族の大移動のようになっていました。よくご覧になると、ガラスにいろいろな人の姿が映っているのがおわかりいただけると思います。

 「勉強不足」というのはおそろしいもので、私はどうしてか釜山が港街であるということと、よく耳にする「開放性に富んでいる」という言葉から、非常に開かれた美しい海の街であると思い込んでおりました。いって初めてわかったのは、山が屏風のように釜山を囲んでいて、市民一人一人にとって非常に近い存在である、ということです。生活しやすい気象条件もあり、屋外の生活を楽しまれる方も多いのではないでしょうか?

 あまり険しくない適度な高さの山が並んでいます。私でも登れそうに思えるので、次に訪れる機会があったら、太宗台(テジョンデ)を観て、金井山(クムジョンサン)などの名山を登って、また違った釜山を経験してみたいと思います。(高円宮妃殿下)