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2009/10/23

<トピックス>朴正熙大統領30周忌、様々な記念事業

  • 朴正熙大統領30周忌、様々な記念事業①

                故 朴 正熙 大統領

  • 朴正熙大統領30周忌、様々な記念事業②

    朴大統領遺品特別展を見学する長女の朴槿惠氏

 今年は朴正熙元大統領(1917―79年)死去から30周年。1979年10月26日、側近による暗殺という悲劇的な死を遂げたが、朴大統領時代は韓国近代史に強く刻印されており、命日の26日を控え、様々な記念事業が行われている。

 ソウルの国立古宮博物館では、故朴元大統領の遺品特別展示会が開かれている。この特別展には、外国首脳からの贈り物と生前に使用された遺品など200余点を展示。これらの遺品は、遺族が1984年に国家に寄贈していた。

 19日の開幕式に出席した故元朴大統領の長女、朴槿惠(パク・クネ)・ハンナラ党元代表は、「これらは父個人の遺物ではなく、わが国の外交史の足跡であり、時代状況を知ることができる資料である」と語った。

 展示物には、ニクソン大統領から贈られたアポロ11号の月石をはじめ金日成主席から贈られた金剛山仙女図など貴重なものが多い。特別展は29日まで開かれる。

 また、19日には延世大で「朴正熙と彼の遺産―30年後の再検討」と題して学術大会も開かれ、韓豪米英の学者ら13人が研究論文を発表、①リーダーシップ②政治と経済発展③社会化と文化などについて活発な討論を行った。

 オーストラリアの学者は、「朴大統領のいない韓国は今の姿だったろうか。もし朴大統領がフィリピンやタイなど他の国の指導者だったらどうなっていただろうか」と仮定した推論を展開。韓国の学者からは、「為せばなる」のキャンペーンは「植民地統治を経て心理的に鬱積していた韓国人の敗北主義的心情を一変させた」とその重要性が指摘された。

 朴大統領の最大の功績は「漢江の奇跡」と呼ばれる経済成長の実現だろう。

 昨年の建国60周年に際して行われたコリアリサーチセンターの世論調査では、回答者の59%が歴代大統領の中で最も指導力があり、国の発展に貢献した大統領に挙げている。2番目に評価された金大中大統領の13・2%に大差をつけている。

 朴大統領は、科学技術の振興面でも大きな役割を果たした。そのシンボル、KIST(韓国科学技術研究院)は朴大統領が生みの親である。KISTのOBらは23日、ソウルのKIST本院で「KIST設立者・朴正熙大統領国際記念館」設立事業団を設立する。約4000人は当日、「KIST研友会」の看板を掲げ、「朴正熙記念館」事業団の活動内容を発表する予定だ。計画によると、KIST内に、330平方㍍規模で記念館を設立する。

 元KIST院長の朴元勲・研友会会長は、「記念館設立は単に朴元大統領への郷愁のためではない。科学技術の重要性に対する1人の国家指導者の正確な認識がいかに国家発展に寄与したか、理工系を忌避する傾向の今日に、真の教育の場としての役割を果たすだろう」と強調した。