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2015/02/27

<トピックス>私の日韓経済比較論 第49回 日韓通貨スワップ                                                    大東文化大学 高安 雄一 教授

  • 大東文化大学 高安 雄一 教授

    たかやす・ゆういち 1966年広島県生まれ。大東文化大学経済学部社会経済学科教授。90年一橋大学商学部卒、同年経済企画庁入庁、00年在大韓民国日本国大使館二等書記官、00~02年同一等書記官。内閣府男女共同参画局などを経て、07~10年筑波大学システム情報工学研究科准教授。

  • 私の日韓経済比較論 第49回 日韓通貨スワップ

    日韓通貨スワップは両国経済安定に大きな役割を果たした

◆残念な終了、経済安定と相互利益に大きな役割◆

 2月16日に開催された第6回日韓財務対話において、日本銀行と韓国銀行間の二国間通貨スワップ取極が、2月23日に予定通り満了することが決まり、両国間の通貨スワップ取極はなくなった。

 日韓間の通貨スワップ取極は3つ存在した。一つ目は、チェンマイ・イニシアチブに基づくものであり、2001年7月に財務省と韓国銀行の間で、上限20億㌦のドル・ウォン間の一方向スワップ取極が締結された。2006年2月、この取極は自国通貨をドルにスワップする双方向スワップに転換され、日本は100億㌦、韓国は50億㌦をコミットした。

 二つ目は、CMIに基づかないものであり、05年5月、日本銀行と韓国銀行の間で、30億㌦を上限とした円・ウォンスワップ取極が締結された。


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