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2018/01/01

<トピックス>アナリストの眼                                                             サムスン証券東京事務所 金 秀錫 所長

  • サムスン証券東京事務所 金 秀錫 所長

    キム・スソク 1974年ソウル市生まれ。筑波大学MBA修了。未来アセット証券、大信経済研究所を経て、2016年からサムスン証券東京事務所長として着任。

  • アナリストの眼

◆輸出と設備投資が成長けん引◆

 今年の韓国経済の成長率は、米国やユーロゾーンなど先進国の本格的な景気拡大基調に伴い、前年比2・8%成長を記録する見通しだ。昨年の3%成長に比べやや鈍化する。

 昨年の韓国経済の堅固な成長は、主に半導体業況の好調と原油価格上昇による堅固な輸出増加、建設及び設備投資の好調という2つの要因が大きかった。今年も、持続的な輸出好調とグローバル景気拡大による設備投資改善が韓国の経済成長の主要動力になるとみられる。

 まず通関基準の輸出は、昨年の16・5%増に続き、今も10%前後の伸びが予想される。このような見通しの根拠として、①グローバル景気拡大②産油国の減産期間延長及び原油市場の需給不均衡緩和による国際原油価格の漸進的上昇③米国、中国との通商摩擦リスク減少が挙げられる。

 昨年の輸出は、1~10月基準で前年比17・3%増え、16年(マイナス5・9%)に比べ大幅に増加。このような成長を主導した品目は半導体(前年比55・6%増)、船舶海洋構造物および部品(36・7%増)、石油製品(30・7%増)、石油化学(24・3%増)などで、加工段階別にみると資本財(19・1%)輸出の成長が著しい。

 今年も輸出は前年比10%前後の堅調な伸びをみせ、成長をけん引する見通しだ。懸念された通商摩擦リスク現象は、トランプ米大統領当選の初期に形成された強い規制による保護貿易主義に対する憂慮の相当部分が払拭された。韓中関係に関しても次第に改善する見通しだ。

 一方、2013年から長期にわたり不振だった先進国企業の設備投資の回復加速化が、今年の韓国の経済成長に肯定的に作用すると予想される。

 ただし、建設投資の成長が鈍化し、実体景気のリスク要因として作用する可能性がある。その根拠として、17年から始まった建設受注減少、政府予算の社会間接資本縮小が挙げられる。実際、今年の社会間接資本予算は17年の22・1兆㌆から4・4兆㌆縮小している。これは、今年の経済成長に否定的影響を及ぼす可能性が高い。また、新政権の家計融資および不動産規制強化基調が消費心理の改善を制約する要因として作用する恐れがある。

 建設投資は、


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