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2018/07/13

<トピックス>韓国・出生率1・0割れの危機

  • 韓国・出生率1・0割れの危機

    建設中の新婚夫婦向け幸福住宅

 韓国で新生児数が年々低下しており、昨年は過去最低の35万7000人にとどまった。合計特殊出生率は1・05の世界最低水準だ。今年はさらに低下し、世界で唯一1・0割れする危機が現実化している。事態を重視した政府は急きょ、今後5年間に「新婚希望タウン」10万戸供給など163万戸に対する支援を盛った「新婚夫婦・青年住居支援案」を発表した。

 晩婚化や婚姻件数の減少が進み、かなり前から「危険な兆候」と懸念されていた。統計庁は2016年、将来人口推計分析で出生児数が30万人台に落ちる時期を35年と予想したが、昨年30万人台に落ち、予想より18年も早まった。このため、少子化対策を根本から見直すべきという声も強まっている。

 大統領直属の低出産・高齢社会委員会委は、「今年の新生児はおよそ32万人を記録し、出生率は1・0以下に落ちるものと見込まれる」と発表した。32万人に減れば、1970年代の100万人の3分の1以下となる。また、「22年より前に新生児の数が20万人台になる恐れがある」とコメントした。韓国の合計出生率が1・0未満にまで下落した場合、事実上、地球上で唯一の「出生率0人台」の国になる。

 国連人口基金の資料によると、調査対象200カ国のうち、昨年の出生率が1.0以下だった国は皆無。かつて出生率が1.0未満を経験した国・地域としては台湾・シンガポール・香港などがあるが、相対的に人口が少なく、現在は出生率1.2~1.3のレベルを維持している。

 教育界への影響も大きい。教育部は、30年の小中高校の生徒数が現在の559万人より110万人少ない449万人になると発表した。これにより、教師数も現在の38万人より3万~4万人減ると予測した。

 出生率低下の原因は、出産が最も活発とされる30代前半女性の出生率低下が最も大きい。10万人当たりの30代前半女性の出生率は過去4年間、110人を維持してきたが、昨年は97人に急落した。

 青年失業率の悪化も大きな原因だ。


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