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2020/08/28

<トピックス>私の日韓経済比較論 第100回 4~6月期GDP                                                  大東文化大学 高安 雄一 教授

  • 私の日韓経済比較論 第100回 4~6月期GDP                                                  大東文化大学 高安 雄一 教授

    たかやす・ゆういち 1966年広島県生まれ。大東文化大学経済学部社会経済学科教授。90年一橋大学商学部卒、同年経済企画庁入庁、2000年在大韓民国日本国大使館二等書記官、00~02年同一等書記官。内閣府男女共同参画局などを経て、07~10年筑波大学システム情報工学研究科准教授

◆現代自動車生産拠点の蔚山広域市39.9%減◆

 新型コロナウイルス感染拡大により韓国経済は大きく停滞している。2020年4~6月期のGDP成長率は季節調整済前期比の年率で12・7%減であり、瞬間風速ではアジア通貨危機直後の24・6%減に次ぐ大きな落ち込みとなっている。

 しかしながら地域別にみればすべての地域が厳しい状態ではあるものの、厳しさには地域別に温度差が見られる。以下では、8月19日に公表された、統計庁「地域経済動向」(2020年4~6月期)で示された数値や分析を紹介しつつ、経済の各項目別に地域の様子を見てみたい。なお以下で示す数値は、特段の断りがない限り、20年4~6月期の前年同期比である。

 まずは生産である。製造業については、


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