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2020/07/24

<トピックス>私の日韓経済比較論 第99回 自殺死亡率トップの韓国                                                  大東文化大学 高安 雄一 教授

  • 私の日韓経済比較論 第99回                                                   大東文化大学 高安 雄一 教授

    たかやす・ゆういち 1966年広島県生まれ。大東文化大学経済学部社会経済学科教授。90年一橋大学商学部卒、同年経済企画庁入庁、2000年在大韓民国日本国大使館二等書記官、00~02年同一等書記官。内閣府男女共同参画局などを経て、07~10年筑波大学システム情報工学研究科准教授

◆高齢者の社会保障制度整備が急務◆

7月10日、朴元淳ソウル市長が自殺し、韓国社会に衝撃を与えている。このような政治家の自殺はさすがに頻発しているとはいえないが、韓国では若手の芸能人が相次いで自殺している。日本でも芸能人の自殺が続いており、日韓とも自殺が多いという印象も受けてしまうが、実際のところはどうであろうか。

 そこで今回は、韓国の自殺について一般的な状況について考えてみよう。まず、OECD(経済協力開発機構)加盟国の自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)をみると、韓国は2016年で24・6と最も高い国となっている。

これを日本と比較すると、1990年代初頭には、日本の自殺死亡率は韓国の2倍ほど高かったが、その後は差が縮小していき、2008年には韓国が上回っている。


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