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2021/03/26

<トピックス>私の日韓経済比較論 第105回 2月の雇用動向                                                   大東文化大学 高安 雄一 教授

  • 私の日韓経済比較論 第105回 2月の雇用動向                                                   大東文化大学 高安 雄一 教授

    たかやす・ゆういち 1966年広島県生まれ。大東文化大学経済学部社会経済学科教授。90年一橋大学商学部卒、同年経済企画庁入庁、2000年在大韓民国日本国大使館二等書記官、00~02年同一等書記官。内閣府男女共同参画局などを経て、07~10年筑波大学システム情報工学研究科准教授

◆失業率やや低下も、本格的改善は長期化◆

 3月17日に2月の雇用動向が公表された。季節調整済の失業率が2021年1月の5.4%から、2月には4.0%に、なんと1カ月で1.4㌽も低下した。ちなみに現在の基準の下での失業率は1999年6月にまでさかのぼることができるが、それから現在までの失業率の平均値は3.7%である。

 そして、コロナ禍以前はおおむね3%台で推移していたが、コロナ禍以降は4%台で推移するようになった。

 よって下がったといってもコロナ禍以前に戻ったわけではないが、コロナ禍の通常に戻ったといえるであろう。

 1月には失業率が5%を大きく超えるといった状況に陥ってしまったが、2月にこれが元に戻った理由は、財政支援働き口事業が1月に端境期となり、一時的に事業が途絶えてしまったものが、2月になり新しい年度の事業が始まったからである。


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