ここから本文です

2021/07/30

<トピックス>私の日韓経済比較論 第108回 6月の消費者物価指数                                                  大東文化大学 高安 雄一 教授

  • 私の日韓経済比較論 第108回 第6回補正予算                                                   大東文化大学 高安 雄一 教授

    たかやす・ゆういち 1966年広島県生まれ。大東文化大学経済学部社会経済学科教授。90年一橋大学商学部卒、同年経済企画庁入庁、2000年在大韓民国日本国大使館二等書記官、00~02年同一等書記官。内閣府男女共同参画局などを経て、07~10年筑波大学システム情報工学研究科准教授

◆3カ月連続上昇も、インフレ基調にはならず◆

 2021年7月2日に公表された21年6月の消費者物価指数であるが、前年同月比2.4%の上昇となった。4月が2.3%の上昇、5月が2.6%の上昇なので、3カ月連続の上昇率となったわけである。20年の年間の消費者物価指数上昇率は前年比で0.5%の上昇、その前年の19年は0.4%の上昇にとどまるなど、このところ韓国にしては極めて低い物価上昇率にとどまったことを考えれば、ここ3カ月間の物価上昇率は高水準といえる。

 これまでデフレすれすれまで下がっていた韓国の消費者物価指数上昇率のトレンドが、インフレ気味に転じたのか興味深いところである。もしも物価上昇率がインフレ基調に転じたのであれば、韓国銀行は物価を抑えるために政策金利を上昇させる可能性があり、現在の低金利基調が転換される可能性がある。そこで消費者物価指数の上昇率がこの3カ月間、比較的高水準となっている要因を探ってみよう。

 21年4~6月の消費者物価指数の上昇率が高まった理由を結論から述べると、農畜水産物と石油類の価格が上がったからである。そしてこれら要因は一時的であると考えられるため、韓国銀行は現在の低金利基調を変えることはない。まずは農畜水産物からみてみよう。農畜水産物は作物の不作と鳥インフルエンザといった要因により、


つづきは本紙へ


バックナンバー

<トピックス>