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2022/05/13

<トピックス>切手に見るソウルと韓国 第137回 青瓦台(大統領府)                              郵便学者 内藤 陽介 氏

  • 切手に見るソウルと韓国 第137回 青瓦台(大統領府)                              郵便学者 内藤 陽介 氏

    ないとう・ようすけ 1967年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。日本文芸家協会会員、フジインターナショナルミント株式会社・顧問。切手等の郵便資料から国家や地域のあり方を読み解く「郵便学」を研究

  • 切手に見るソウルと韓国 第137回 青瓦台(大統領府)                              郵便学者 内藤 陽介 氏

    フランシスコ・ローマ教皇の訪韓を記念して、15年9月2日にバチカンが発行した切手。韓国の象徴として青瓦台の屋根の部分と教皇の肖像を組み合わせた

 10日に就任式を終えた尹錫悦新大統領は、従来、大統領府として使われてきた青瓦台は利用せず、龍山区の国防部庁舎を大統領府として使い始めた。このため、文在寅前大統領が任期満了で退出した9日をもって、青瓦台は大統領府としての役割を終えることになった。

 そこで、今回は青瓦台について簡単にまとめておこう。

 ソウルの基本的な地形は、四方を内四山(北岳山、南山、駱山、仁王山)に囲まれ、漢江が東西を流れる構造となっている。中国の伝統的な都城制に基づく都市計画では、城内の北側中央に王宮を置くのが基本で、ソウルの場合は景福宮が北岳山の麓に置かれた。


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