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2023/12/15

<随筆>◇『三人の女二〇世紀の春』◇金 珉廷さん

 かつてそこには三人の女がいた。許貞淑(ホ・ジョンスク)、朱世竹(チュ・セジュク)、高明子(コ・ミョンジャ)である。貞淑は倍花女学校を出て大阪や上海に留学、のちに米国にも渡る。世竹は永生女学校を卒業後、上海にて英語とピアノを学んだ。新明女学校を卒業した明子は、両親が決めた相手と結婚するはずが、二人に出会い、社会運動に目覚め、モスクワで共産主義について学ぶこととなる。当代のインテリであり、自分らしく生きようとするいわゆる「新女性」だった。


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