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2003/02/21

<鳳仙花>◆韓国のチャイナタウン◆

 韓国でチャイナタウン建設構想が具体化し出した。ソウル近郊の衛星都市、一山で7万平方㍍近い敷地を確保、日本の横浜中華街の20倍以上の大きさで建設しようというもので、すでに市当局が華僑資本の誘致に動き出しているという。歓迎すべきことだと思う。

 かつて仁川に小さな中華料理店街があったが、それも廃れてしまった。これは韓国の排外主義のせいだといわれ、「チャイナタウンがないのは韓国ぐらいだ」と揶揄されてきた。そのような汚名を注ぐことにもなるからだ。

 いま世界に3000万人もいる華僑の多くは、主に商業活動に従事している。その資本力は強大であり、韓国にとってもこの華僑資本との協力は不可欠だろう。

 2005年には世界の華僑の集まりである「華商大会」をソウルで開くことが決まっている。参加者らがチャイナタウンのない現実を知ればどう思うだろうか。

 25日就任する盧武鉉・新大統領は、東北アジア経済の中心国家建設を国政目標の重要政策として掲げている。

 今後、海外企業が韓国にアジア本部を設置しやすいように、環境整備にも本格的に取り組むことだろうが、食も当然、その環境整備の重要なひとつである。

 人が集まれば食は欠かせず、外国人にとっては韓国料理だけでなく、中国料理の味比べも楽しいものだ。

 横浜中華街には190の中国料理店があり、広東料理を中心に上海、北京、四川など様々な中国料理を味わえる。

 韓国のチャイナタウンはこれをはるかに上回り、料理だけでなくさまざまな文化施設なども計画しているという。そんな場を提供できれば、また一段と国際化が進むのではないか。(S)