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2013/07/12

<鳳仙花>◆韓国サッカー復活託す洪新監督◆

 2002年サッカーW杯韓日共催大会で、主将として韓国をベスト4に導いた活躍はまだ記憶に新しい。昨年のロンドン五輪では監督として、韓国サッカー史上初の銅メダルを獲得。それがサッカー韓国代表新監督に選ばれた洪明甫氏(ホン・ミョンボ、44)だ。

 サッカーの王様ペレが選ぶ「偉大なサッカー選手100人」にも選出された洪新監督は、弱体化したといわれる代表チームの再建に取り組む。

 韓国民と海外同胞の期待を一身に集めての代表監督就任だけに、そのプレッシャーは計り知れないものがあるだろう。しかし、長いサッカー生活で培った理論と指導力、そしてカリスマ性を持って、成果を挙げると期待したい。

 洪新監督は、日本とも深い付き合いがある。99年から3年間、Jリーグ柏レイソルに在籍し、外国籍選手として初めて主将に選ばれるなど、日本のサッカー界からも実力と人柄が認められていた。洪選手が目標というサッカー選手は、韓国だけでなく日本にも多いと聞く。洪新監督の就任が、韓日の友好にもつながれば一石二鳥だろう。

 洪新監督は、「スローガンはワンチーム、ワンスピリット、ワンゴール」と強調し、「韓国人選手が持つ勤勉性や献身性、自己犠牲の精神をもとに、独自のサッカーを築き上げ、世界レベルに押し上げる」との方針を示した。監督デビュー戦は、20日に始まる東アジアカップだ。就任から間もない中での大会だが、初采配に注目したい。

 韓国代表はこの間、海外組と国内組の不仲、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じた内部情報の露出などの問題が起きた。洪新監督は、代表招集期間中のSNS禁止、選手との徹底した話し合いによる秩序維持を早くも打ち出した。

 大胆な改革を成し遂げ、来年のW杯ブラジル大会で、洪新監督のもと韓国代表が縦横無尽に活躍する。その勇姿を早く見たいものだ。(L)