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2023/10/20

<オピニオン>転換期の韓国経済 第164回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

  • 転換期の韓国経済 第164回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

    むこうやま・ひでひこ1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より22年まで(株)日本総合研究所勤務。中央大学経済学部非常勤講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など

  • 10・20

◆投資立国の様相を帯び始めた韓国◆

 韓国の低成長が常態化している。2000年代の年平均実質GDP成長率は4・4%であったが、10年代は2・6%へ低下した。20年は米中対立と新型コロナショックの影響などによりマイナス0・7%になった。政府の景気対策と輸出の持ち直しにより21年は4・3%へ上昇したが、22年はインフレと利上げの影響で2・6%へ低下し、今年は1%台半ばにとどまる見通しである。

 成長率の低下は経済の成熟化や少子化の影響を別にすれば、輸出主導の成長が機能しなくなったことによるところが大きい。輸出の増勢低下には、中国の成長率低下とそれによる世界経済の減速が影響している。


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