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2011/08/05

<今月の貿易統計>7月・輸出、月間最高の500億㌦突破

  • 7月・輸出、月間最高の500億㌦突破

    輸出用コンテナで満杯の釜山港

 輸出が下半期(7~12月)に入っても好調を持続している。知識経済部によると、7月の輸出実績は、前年同月比27・3%増の514億4600万㌦を記録、初めて月間最高の500億㌦を突破した。輸入は24・8%増の442億2300万㌦で、貿易黒字も月間ベースで過去最高の72億2300万㌦に拡大した。ウォン高と先進国の景気低迷にもかかわらず、鉄鋼、石油化学、自動車など韓国の主力輸出品目の新興市場向け輸出が大きく伸びた。

 輸出は、中国やASEAN(東南アジア諸国連合)など新興国向け輸出比率が高い石油製品が89・2%増の48億3000万㌦、鉄鋼が72・5%増の42億5000万㌦を記録、この2品目だけで90億㌦を超え、輸出全体の2割近くを占めた。

 また、石油化学製品(41・3%)や船舶(42・6%)、自動車(23・9%)、自動車部品(38・5%)なども大幅な伸びを示した。しかし、韓国の主力輸出品の半導体は国際市況の悪化で14・9%、液晶デバイスも20・3%減少した。

 輸入は、韓国産の価格が急騰した豚肉が4倍近い396・4%急増したほか、自動車も倍以上の129・8%増、小麦は倍増と消費財の輸入が大幅に増えた。豚肉輸入は、国内産の需給不安で3月から非常に高い伸びを続けている。また、国際原資材価格の上昇を反映して、原油(67・6%)、ガス(45・5%)、石炭(20・6%)などエネルギー関連の輸入が急増した。

 知識経済部関係者は、「ウォン高、米国やEUなど主要先進国の景気鈍化など環境は悪化したにもかかわらず、月間最高の輸出を記録し、18カ月連続の貿易黒字を記録できたのは、韓国の輸出競争力が高まったことを裏付けている」と語った。

 地域別輸出(1~20日実績)をみると、ASEAN地域が47・7%、中東地域が50・7%と大幅に増えた。対中輸出も19・4%の伸びを示した。新興国・途上国に対する輸出が34・5%増加したのに比べ、米国やEUなど先進国向け輸出は4・9%増にとどまった。景気が鈍化している米国向け輸出は1・9%増だが、対日輸出は37・7%の大幅な増加となった。