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2003/12/12

<韓国経済>新たな株価指数制定

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    来年下期の取引所の統合を契機に政府は現在の総合株価指数の見直しを図る方針だ

 政府は早ければ来年下期にも統合取引所をスタートさせる計画で、これに合わせて取引所とコスダックの代表銘柄30-50で構成する新しい統合株価指数を作成する案を検討している。政府はこれを通じて、現行の総合株価指数を廃止する考えだ。しかし、統合株価指数は、数千ポイントに増えるなど指数のインフレによって錯覚が生じ、市場を混乱させるおそれがあるとする反対の声も出ている。

 財政経済部の当局者は、すべての銘柄の時価総額を平均した現行の総合株価指数体系では、韓国経済のファンダメンタルズを反映できないとして、代表銘柄30だけを反映する米ダウジョーンズのような業種代表銘柄とコスダック優良銘柄で新しい指数を制定する計画を明らかにした。

 財政経済部によると、現行の総合株価指数はマネーゲームにより変動幅が過度に大きくなるだけでなく、管理銘柄まで反映しているため、指数が1000ポイントに接近すると、投資家らが株を処分し、株価が急落する現象が繰り返されている。

 新しい株価指数は、市況から商品中心に再編するのがねらいで、韓国経済の実体を反映する銘柄で指数を構成すれば、国内外の機関がこれをベンチマーキングしてファンド、ポートフォリオを構成することができる。

 現在、ダウジョーンズ指数だけでなく、日経平均指数、英国FTSE100指数など代表銘柄だけで構成された指数が各国の代表指数として定着している。

 財経部の担当者は、「新しい指数が投資者から認められれば現行の総合指数は自然に消滅する。それまでは総合指数を発表する方針だ」と述べている。

 また「取引所の200銘柄の平均株価であるKOSPI200指数と違い、新しい指数はコスダックを包括するだけでなく、経済条件を反映できるよう編入銘柄の株価を加重評価するため、代表指数として定着させるのに大きな問題はない」と付け加えた。

 しかし、政府のこのような方針に対して、株価を上げるための苦肉の策にしかすぎず、新しい指数は市場になじまないという批判も少なくない。証券会社の担当者は、「新しい指数はブルーチップ主体で構成され、現在の株価の動きを考慮すると指数はいまよりはるかに上がる」と指摘、需給や経済のファンダメンタルズを反映するという点では、現行の総合株価指数の方が優れていると語る。