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2007/07/20

<韓国経済>株価指数・2000突破目前

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    株価上昇の勢いが止まらず、指数2000突破は時間の問題とみられる。個人投資家の顔も自然とほころぶ

 株式投資熱が衰えず、総合株価指数(KOSPI)は13日、前日比53・18ポイント(2・78%)上昇し、過去最高の1962・93をマークした。記録更新は今月に入って7回目、今年に入って42回目となり、指数2000突破が目前となっている。しかし市場は過熱によるリスクを警戒しており、今後、調整局面に入るもようだ。

 一般的に金利上昇、為替上昇、原油価格急騰の「3高」は証券市場の悪材料とみなされる。しかし、最近の韓国市場は、韓国銀行が金利を引き上げると、景気の好転を政府が公認したものと解釈し、株式買いが殺到した。為替の上昇についても、国家競争力が高まった証として、一向に投資は減らない。

 このため専門家も、証券市場の先行きを読めずにいる。証券アナリストは、70年代の建設好況、80年代の3低(原油安、低金利、ウォン安)景気、2000年初めのITバブルに次ぐ証券ブームが到来しており、今後の株価の予想は難しいと話す。

 証券市場とコスダック(店頭市場)を合わせた時価総額は、1080兆ウォンを記録した。今月4日に史上初の時価総額1000兆ウォンを突破してから、わずか7営業日で80兆ウォンも増えた。特にブルーチップ(優良銘柄)の買いが進み、ポスコは9・80%も上昇、サムスン電子も営業収支の悪化という悪材料にもかかわらず6・35%上がった。

 特に市場をリードしたのは機関投資家で、巨額の資金を株式に投資している。資産運用協会によると、株式型ファンドの株式運用比率は91・82%に達した。今年4月には60%台にとどまっていたが、証券市場の活況を反映し、一気に90%を超えた。株式型ファンドは、1週間で3兆3000億ウォンも投資を増やしている。

 大宇証券は、投資家が韓国市場を信頼し、長期投資に切り替えているうえ、積立式ファンドなど良質の資金が流入しており、暴落するリスクは少ないと分析する。UBS証券、シティーグループなど外資系も、年内の2000突破を楽観視している。李鍾雨・ハンファ証券リサーチセンター長は、「金利や原油価格などが市場の勢いを阻害することはないだろう。指数2000突破は時間の問題だ」と話す。

 その一方で、市場の過熱を憂慮する声も少なくない。東洋総合金融証券は、「市場がピークに近づくと急落する恐れがあり、長期上昇に対する過信は危険だ」と警告している。ハンファ証券も、「3月以降、あまりにも急騰している。2000をピークに長い調整局面に入る可能性は排除できない」と指摘している。