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2007/01/26

<韓国経済>サムスン大型人事・李在鎔氏が専務に就任

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                 李健熙会長

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                李在鎔専務

 サムスングループが、史上最大規模の役員人事を断行した。異動は472人で昨年(452人)を上回り、▽副社長30人▽専務54人▽常務182人▽常務補206人が昇進。研究開発部門と技術部門の昇進は過去最高の206人に達した。特に注目されるのが、李健熙会長の長男、李在鎔・サムスン電子常務が専務に昇進したことで、本格的な後継体制に入るもようだ。

 今回は人事とともに組織を改編し、サムスン電子に「CCO(顧客担当責任者)」ポストを新設、初代CCOに李在鎔専務が就任した。CCOは国内外の主要顧客との取引・提携業務を総括し、サムスン電子の対外協力業務を管轄する。

 財界は、CCOに就いた李専務がどのような役割を果たすのか、李会長が今年の経営方針として打ち出した「創造経営」でどのような成果を上げるのか、注目している。

 李専務は、大きく三つの役割を担うとみられる。まず、海外の大型取引先との提携及び協力会社との関係強化など、サムスン電子のIT協力ネットワークを管掌することだ。現在、サムスン電子はインテルやヒューレット・パッカード(HP)など世界の有力企業数百社と提携している。これまでは、これら企業と個別の事業ごとに提携してきたが、今後、李専務は包括的な協力関係を築くことに力を入れるとみられる。また、新規取引先の確保も、李専務の役目となる。

 こういった重要な任務を担うことになるため、李専務の率いる組織には、各部署から有能な人材50人が集められた。李専務に、事実上、社長級の役割と権限が付与されたことから、サムスンもいよいよ李健熙会長の後継体制に入った。

 日本サムスンも、事業拡大をにらみ経営陣の刷新を行った。新人事は次のとおり。

 ▽副社長・鄭顕良▽専務・金亨基▽常務・金庚助▽常務補・崔性洙