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2012/10/12

<韓国経済>サムスン電子の第3四半期業績・スマートフォン効果で過去最高益

  • サムスン電子の第3四半期業績・スマートフォン効果で過去最高益

 サムスン電子は、第3四半期(7―9月)の売上高が前年同期比26・0%増の52兆ウォン、営業利益が95・1%増の8兆1000億ウォンを記録したと暫定値を発表した。売上高、営業益とも過去最高だ。このような好業績は、発売100日で2000万台を突破した「ギャラクシーS3」などスマートフォン(高機能携帯電話)の販売好調による。

 サムスン電子の今年1~9月の売上高は144兆8700億ウォン、営業利益は20兆6700億ウォンになる。年間売上高200兆ウォン達成に見通しが出てきた。

 第3四半期の業績は市場の予想を上回った。証券会社などの当初予想は売上高が51兆ウォン台、営業利益が7兆ウォン台だった。

 業績を押し上げたのはスマートフォンを柱とする携帯電話。IM(情報通信・モバイル)部門の売上高は30兆ウォン台、営業利益は5兆ウォン台に達した見通しだ。

 特に、米アップルとの特許訴訟の影響などマイナス材料もあったが、5月末に販売を開始したギャラクシーS3が人気を集めた。発売100日200万台を突破した。8月には米国市場で初めてアップルのアイフォーンを抑える売れ行きをみせた。

 第3四半期にサムスン電子が販売した携帯電話は、1億台を超えた見通しで、そのうちスマートフォンは6000万台を占める。

 証券業界の推定によると、携帯電話が中心の1M部門の営業利益が5兆3000億ウォンに達し、営業利益全体の過半を占める。半導体は1兆2000ウォン、デイスプレー1兆ウォン、CE(消費者家電)5000億ウォンなどとなっている。IM部門以外は低調な実績だ。

 スマートフォン一つがサムスン電子の屋台骨を握っており、このようなスマートフォンに過依存した収益構造に不安もある。

 第4四半期(10~12月)の見通しでは、アップルやLG電子などとの競争激化で、第3四半期に出した8兆ウォン台の営業利益は容易でないとの予測が多い。

 サムスン電子が自社ブログに掲載した資料によると、同社の2011年の輸出額は101兆7000億ウォンを記録し、韓国全体の輸出額の16・5%を占めた。同年のR&A(研究開発)費は10兆3000億ウォンで、売上高の6・2%を占めた。前年の6・1%、09年の5・6%を上回った。