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2002/05/31

<在日社会>近畿信組、京都商銀を譲受

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    テープカットを行う兪会長(右から2人目)

 経営破たんした大阪商銀の事業を昨年5月に譲受した近畿産業信用組合(本店・京都市、長谷川昌三理事長)は、今度は同じく在日韓国人系で昨年4月に破たんし受け皿を模索していた、京都商銀を27日に譲り受けた。

 旧・京都商銀本店(京都市下京区)は近畿産業・京都支店として衣替えした。同店の玄関では午前9時の開店にあわせて兪奉植・同組合会長、兪炳宇・駐大阪韓国総領事、兪昌根・京都韓商会長ら来賓がテープカットを行った。

 同組合の2002年3月の業績は預金額1168億5000万円、貸出金585億8100万円、純利益14億9100万円で自己資本比率20.8%を誇る。

 譲渡の内容は京都府下の5カ店(京都市内3カ店、舞鶴市、宇治市の各1カ店)、職員38人、預金185億円、貸し金220億円で、預金保険機構からの資金贈与503億円、RCCの資産買取103億円が実施された。

 長谷川理事長は記者会見で「地域社会のニーズ適応し、堅実経営に徹する。民族系諸団体の熱烈なご支援に感謝し、在日の(地域で)唯一の身近で手軽な金融機関として役割をはたしたい。またリテールとグローバル化すすめる。(合併作業と業績が)順調で信用をいささか回復できた」と自信を表した。

 同組合は6月17日に関西興銀の引き受けが決っており、営業エリアは大阪・京都・兵庫・滋賀・和歌山・奈良・岐阜の2府5県34店舗になる。